フィッシングパークひらののコンセプトについて

「釣れない時は、魚が考える時間を与えてくれたと思えばいい。」

     アーネスト・ヘミングウェイ

フィッシングパーク平之は、「1 エリアトラウトフィッシングの普及」「2 釣りとアウトドアの融合」「3 マナーの向上」「4 釣りができる環境の保護」をコンセプトに活動を展開していきます。

Concept1…エリアトラウトフィッシングの普及

 エリアトラウトフィッシング(管理釣り場の釣り)は、「キャッチ&リリースを前提とする、魚との駆け引きや釣る行為そのものを楽しむ釣り」であるスポーツフィッシングをする釣りです。釣りは、季節や場所によって釣れないことも少なくありません。また、禁漁期があったり気象条件によって中止になったりすることもあります。エリアトラウトフィッシングは、釣行が気象条件に左右されにくく、釣り始める時点で目の前にたくさんの魚たちがいます。そして、整備された施設で釣りができるので、とても安全で快適です。つまり、エリアトラウトフィッシングは、老若男女が誰でも気軽に楽しむことができる釣りなのです。初心者でも楽しく釣れる反面、釣り続けるためにはテクニックが必要になります。季節や気温、天候など刻々と変化する状況に対応しながら、魚が釣れるアプローチを見つけていくおもしろさや、魚との駆け引きが必要となるゲーム性の高さが、エリアトラウトフィッシングの魅力です。釣り人として、「魚が釣れた」ではなく、「魚を釣った」という最高の感動を味わうことができるでしょう。それゆえ、やりこめばやりこむほど奥が深く、ビギナーからエキスパートまでが楽しめる釣りになっているのです。私たちは、「釣りの楽しさをたくさんの人に知ってもらいたい」、「夢中になって釣りができる場や機会を提供したい」という思いで、エリアトラウトフィッシングの普及に取り組みます。

Concept2…釣りとアウトドアの融合

 現在、多くの人が、「ソトアソビ」を楽しむようになりました。特に、キャンプについては、メディアでも頻繁に取り上げられ、おしゃれな「グランピング」や「ソロキャン」が大人気です。例えば、「釣り」と「キャンプ」、この2つが同時に楽しめたら最高ですよね。新しいアウトドアのスタイルとして、キャンプに「釣り」というアクティビティを追加することで、もっと「ソトアソビ」を楽しむことができると考えます。釣りにキャンプをプラスする「釣りキャン」は、アウトドアの楽しさや魅力を倍増させるはずです。管理釣り場は、安全に誰でも釣りを楽しめるところです。また、施設が整備され、水道やトイレなども完備しています。今後、管理釣り場とキャンプ場の両方の機能を持たせた施設を目指していくことで、ファミリーでも、グループでも、カップルでも、ソロでも…誰もが気軽に「釣りキャン」を楽しめるようになるでしょう。私たちは、フィッシングパーク平之を中心に、地域の豊かな自然を生かしたおしゃれで魅力的なアウトドアライフを提案していきます。そして、釣りとアウトドアの融合に取り組みます。

Concept3…マナーの向上

 ここ数年で、「釣り禁止」になる場所が大変増えました。これは、一部の釣り人のマナーの悪さが大きな原因の1つだと考えられます。釣り場では、釣り針やライン、釣具のパッケージなどのゴミが放置されているのをよく見かけます。特に、ラインの放置は、鳥たちがケガをする被害に遭っています。また、公共の場であるにもかかわらず場所を占領したり、騒いで近隣住民の迷惑になったり、漁師さんの道具を壊したりする光景も見られます。更には、魚や釣り具が盗まれるという犯罪被害に遭うこともあります。以前、アイドルグループの歌に「釣りをする人に悪い人はいない」というフレーズがありましたが、残念ながらそうとは言い切れない現実があります。このままでは、いつか釣り自体を楽しむ場所がなくなってしまうでしょう。釣り業界も、マナーの向上を啓発していますが、一般の釣り場においてはルールがあいまいですし、釣りのマナーは個人の判断に委ねられているところがあります。そのため、ルールやマナーを守らない一部の釣り人の心無い行動が、釣り場をなくすことにつながっているのです。管理釣り場には、明確なルールが設けられています。また、施設で釣りを楽しむためには、当然マナーが求められます。これは、魚を大切にしたり、釣り場の環境を守ったりするだけでなく、「他の人に迷惑をかけず楽しく安全に釣りができるようにする」ために大切なことです。私たちは、管理釣り場でルールを守りながら快適に釣りを楽しんでもらうことを通して、釣り人のマナー向上に取り組みます。

Concept4…釣りができる環境の保護

 近い将来、海で魚が釣れなくなる日がくるかもしれません。2006年に発表されたアメリカの科学雑誌「Science」に掲載された論文により「2048年には海から食用魚がいなくなる」という説が発表されました。「2048年問題」と呼ばれるこの問題は、近年、頻繁に海の異変を伝えるニュースなどからも現実味を帯びてきています。今、世界の海では、温暖化による海水温の上昇や、海洋汚染、海に流れ込むプラスチックなどのゴミ、そして、魚の乱獲が世界的に問題となっています。今まで釣れてなかった魚が釣れるようになったり、魚が釣れる時期が変わったりして、釣り人の間でも、毎年のように「今年は海が変だ。」という話を聞きます。魚がいなくれば、当然釣りは成立しません。いつまでも釣りを楽しむことができる環境を守っていくためにも、当施設では、2020年の「最も水質の良い河川」の1つに選ばれた厳木川の地下水と良質な餌で、管理釣り場としては珍しいニジマスの自家養殖を行っています。当施設のニジマスは、管理人が、卵から丹精込めて育てており、美しさと力強さが自慢です。これからも、魚たちや平之の豊かな自然を大切に守りながら管理釣り場の持続的な運営を目指します。私たちは、釣りを楽しむことができる場をいつまでも提供していけるように、ニジマスの養殖と自然環境の保護に取り組みます。